県政報告
平成29年2月定例会(第10号)
2017年3月24日
(主な質疑)
- 1: 午前十時十分開議
◯議長(鈴木孝昌君) ただいまから会議を開きます。
直ちに議事日程に従い会議を進めます。
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日程第一 第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予
算から第五十二号議案包括外部監査契約の締結
についてまで、第七十七号議案教育委員会の委
員の選任について及び専決第六号控訴の提起に
ついて
- 2:◯議長(鈴木孝昌君) 各常任委員会に付託いたしました第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算から第五十二号議案包括外部監査契約の締結についてまで、第七十七号議案教育委員会の委員の選任について及び専決第六号控訴の提起についてを一括議題といたします。
直ちに各常任委員長の報告を求めます。
振興環境委員長佐波和則議員。
- 3:◯三十四番(佐波和則君) 振興環境委員会に付託されました議案は、第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算外三件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第一号議案及び第五十一号議案は賛成多数をもって、第二十五号議案及び第三十九号議案は全員一致をもって、いずれも原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 4:◯議長(鈴木孝昌君) 健康福祉委員長森井元志議員。
- 5:◯五十五番(森井元志君) 健康福祉委員会に付託されました議案は、第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算外五件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第一号議案は賛成多数をもって、第四号議案、第十三号議案及び第二十八号議案から第三十号議案までは全員一致をもって、いずれも原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 6:◯議長(鈴木孝昌君) 産業労働委員長木藤俊郎議員。
- 7:◯八十八番(木藤俊郎君) 産業労働委員会に付託されました議案は、第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算外五件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第一号議案、第五号議案、第十四号議案から第十六号議案まで及び第三十一号議案は、いずれも全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 8:◯議長(鈴木孝昌君) 農林水産委員長安藤正明議員。
- 9:◯四十七番(安藤正明君) 農林水産委員会に付託されました議案は、第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算外八件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第一号議案、第六号議案から第九号議案まで、第三十二号議案及び第四十二号議案から第四十四号議案までは、いずれも全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 10:◯議長(鈴木孝昌君) 建設委員長島倉誠議員。
- 11:◯四十八番(島倉誠君) 建設委員会に付託されました議案は、第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算外十二件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第一号議案、第十号議案から第十二号議案まで、第三十三号議案から第三十五号議案まで、第四十号議案、第四十一号議案及び第四十五号議案から第四十八号議案までは、いずれも全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 12:◯議長(鈴木孝昌君) 文教委員長近藤ひろひと議員。
- 13:◯四十九番(近藤ひろひと君) 文教委員会に付託されました議案は、第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算外三件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第一号議案、第二十二号議案、第三十六号議案及び第三十七号議案は、いずれも全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 14:◯議長(鈴木孝昌君) 警察委員長西久保ながし議員。
- 15:◯三十五番(西久保ながし君) 警察委員会に付託されました議案は、第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算外三件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第一号議案、第十七号議案及び第三十八号議案は、いずれも全員一致をもって原案を可決すべきものと決し、専決第六号は、全員一致をもって承認すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 16:◯議長(鈴木孝昌君) 総務県民委員長坂田憲治議員。
- 17:◯六十九番(坂田憲治君) 総務県民委員会に付託されました議案は、第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算外十四件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第一号議案から第三号議案まで、第十八号議案から第二十一号議案まで、第二十三号議案、第二十四号議案、第二十六号議案、第二十七号議案及び第五十二号議案は、いずれも全員一致をもって原案を可決すべきものと決し、第四十九号議案、第五十号議案及び第七十七号議案は、いずれも全員一致をもって同意すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 18:◯議長(鈴木孝昌君) 以上で各常任委員長の報告は終わりました。
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- 19:◯議長(鈴木孝昌君) これより第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算に対する討論に入ります。
討論の通告により順次発言を許可いたします。
わしの恵子議員。
〔十四番わしの恵子君登壇〕(拍手)
- 20:◯十四番(わしの恵子君) おはようございます。
私は、日本共産党愛知県議団を代表して、第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算について、反対討論を行います。
国政においては、消費税増税と社会保障費の毎年度の抑制により、年金、介護、医療など各分野で負担増と給付減が強いられ、県民生活を直撃しています。
そんな中で、働く人の賃金は五年連続してマイナス、年収二百万円以下の働く貧困層と言われる人は史上最多に上っています。また、二人以上世帯の実質家計消費支出は、事実上十七カ月連続で対前年比マイナスが続いています。生活保護受給者も過去最高となっています。貧困と格差が拡大するばかりで、アベノミクスの破綻がいよいよ明らかです。
さらに、日米同盟第一の立場で、世界でも異常な米国追随の姿勢を鮮明にしている安倍政権です。この点では、大村知事も、日米関係、経済関係の強化に取り組む姿勢を表明されています。
こんなときだからこそ、愛知県は、国の悪政から県民の暮らしや福祉、医療、子育て、教育を守る防波堤の役割を果たすことが求められています。ところが、愛知県の予算案は、そういう立場に立っていません。
以下、第一号議案に反対する主な理由を述べます。
反対理由の第一は、県民の暮らしと福祉、教育を支えるべき地方自治体としての役割をないがしろにした予算となっていることです。
国民に痛みを押しつけるばかりの安倍政権のもとで、消費税増税や景気悪化に苦しむ県民に追い打ちをかけるように、市町村国保の保険料引き上げにつながるおそれがある国民健康保険の都道府県化や、介護保険事業では、要支援一・二の人を軽度者とみなして介護給付から外し、介護士や介護ヘルパーの資格を持たない人による安上がりの新しい総合支援事業を市町村の事業として行わせるなど、このままでは県民の暮らしや福祉は後退となってしまいます。
また、被爆者への支援についても、新年度も原爆被爆者対策費が設けられ、被爆者への医療費の自己負担などが支給されます。ところが、被爆二世については、切実な要望が寄せられているにもかかわらず、援護対象としていません。
東京都や神奈川県のように、被爆二世についても医療費助成を実施すべきです。被爆者支援については、広島で被爆した中津川出身の医師、肥田舜太郎さんから学んでいただきたいと思います。
先日、百歳で亡くなられた肥田さんは、被爆の実相を伝える使命があると、世界三十カ国以上、百五十都市を草の根の反核語り部として駆けめぐり、原爆の悲惨さを訴え続けました。
被爆者は人間の宝、長生きしなくてはと、常に被爆者と向き合い、核兵器をなくす運動にささげた一世紀に及ぶ生涯。思いは今、各国に引き継がれ、今月二十七日から国連で、歴史上初めて核兵器禁止条約の交渉を主題に据えた国際会議が行われます。
教育については、特別支援学校の空調化はようやく早期に実現する運びとなりましたが、老朽化の改善策は依然としておくれたままです。また、県立高校の老朽対策も進まず、空調化も実施しようとされません。さらに、小中学校の少人数学級の拡充もストップしたままです。高校進学率の改善も見られません。
どの子も豊かな教育を楽しく安心して受けることができるよう力を注ぐべきです。
このように、県民にさまざまな負担を強いている愛知県ですが、全国四十七の都道府県の中で、全国屈指の財政力指数を誇っています。しかしながら、総務省発行の都道府県の指標によれば、二〇一四年度の歳出に占める人口一人当たりの民生費は四十一位、衛生費四十三位、教育費は四十五位と、やはり全国と比べて最下位に近い水準です。
愛知県は、全国トップクラスの豊かな財政力を県民の福祉や教育等に使うべきです。
反対理由の第二は、県政運営の重点が採算の見通しのない大型開発中心の大規模公共事業の推進となっていることです。以下、具体的に述べます。
一点目、国際展示場についてです。
国際展示場は、名古屋市でも新規事業として、市独自で空見地区に大規模展示場をつくるための調査費が計上されました。ポートメッセなごやの拡張、空見地区への大規模展示場調査、そして県の整備する国際展示場と、県内で展示場整備・構想が乱立しています。
しかし、もともと過大な需要見込みのもとでの計画であり、さらに多くの施設で集客を競うとなれば、いずれ共倒れとなる可能性が極めて高いと言わざるを得ません。また、稼働率二五%で収支が均衡できるという県の主張も崩れると考えます。白紙も含め、国際展示場整備は見直すことこそ、責任ある態度ではないでしょうか。
国際展示場の総事業費については、昨年の十二月議会で三百四十億円の工事請負契約の締結が承認されました。また、二十八ヘクタールの用地費はまだ発表されていませんが、数百億円と推定されますので、合わせて膨大な事業計画になります。さらに、隣接地には、カジノを含む統合型リゾート施設、IRの誘致も懸念されます。
国際展示場は、文字どおりの無駄な大型開発です。また、展示場ができれば、リニアや中部国際空港二本目滑走路推進を加速させるものになります。国際展示場は、白紙も含め、見直すべきです。
二点目、中部国際空港対策事業費についてです。
まず、需要動向ですが、この十年間の中部国際空港の旅客数は二〇〇五年の開港当時にも至っておらず、国の審議会に示された千三百八十万人の需要予測さえ大きく下回っています。にもかかわらず、県が中部財界と一緒になって、中部国際空港二本目滑走路建設促進期成同盟会の活動を推進し、完全二十四時間化、大規模修繕を口実に、第二滑走路は必要としています。
国交省中部地方整備局は、名古屋港で発生するしゅんせつ土砂を処分するため、中部空港沖を埋め立てるための環境影響評価を始めました。それは、第二滑走路につながるものと懸念します。
マスコミ報道によれば、三千億円もの巨額の事業費が求められる中部国際空港の第二滑走路は、必要性も採算性もないものです。
さて、そんな状況にもかかわらず、さらに新空港と名古屋市をつなぐ二本目の幹線道路、西知多道路の建設も始まりました。総事業費千四百億円で、県はそのうち、数百億円と言われる県費を投入します。しかし、直近の交通センサスでは交通量は減っており、現在の知多半島道路と国道百五十五号、二百四十七号で十分だと考えます。
よって、中部国際空港の二本目滑走路、新しい地域高規格道路は不要です。
三点目、リニア新幹線についてです。
JR東海のリニア新幹線事業は、採算性の甘過ぎる見通し、深刻な環境破壊、電力エネルギーの浪費に、電磁波の危険性など、大きな問題が山積しています。
JRは非常口から出る発生土を瀬戸市のいわゆるグランドキャニオンに運ぶ予定ですが、住民からは運搬ルートは通学路だからルートを変えてほしいという意見があるにもかかわらず、JRは沿線住民への説明責任を誠実に果たそうとしません。
さらに、県は、リニアインパクトを口実にした名古屋駅スーパーターミナル化を支援していますが、三河部などからは、一層過疎化、人口減少が進むのではないかと心配の声が届いています。
さらに、リニアインパクトに便乗して、中部国際空港第二滑走路、西知多道路、急浮上していますが、リニアを口実にした名古屋駅スーパーターミナル化は一極集中のきわみではないでしょうか。
四点目、設楽ダムについてです。
知事は、設楽ダムについて前回の知事選前に、中部地方整備局からの意見聴取に対して意見なしと回答、国はダム本体の工事のための転流工工事に着手しました。
知事が同意した理由は、二〇一三年の渇水も一つの要因でしたが、その当時でも同流域の大島ダムの貯水率は四九%もあり、佐久間導水路や企業庁管理の連絡管などを活用すれば切り抜けられたと考えます。
昨年、ダム本体の事業費が三百三十億円引き上げられ、総事業費は三千三百億円以上に、うち、愛知県負担は千五百億円近くもの浪費になります。
また、天然記念物となっているネコギギなどの自然の宝庫、日本一のアサリ漁業を支える三河湾、六条干潟などを破壊するもので、乱開発は許されません。
五点目、名古屋空港周辺の整備についてです。
新年度予算では、三菱重工小牧南工場に隣接する県営名古屋空港の駐機場整備に約五億九千四百五十万円が計上されています。
県営名古屋空港のあり方については、既にアメリカ国防省が三菱重工小牧南工場をF35最新鋭の戦闘機の整備拠点にすると一方的に通告してきましたが、F35戦闘機には二百七十六もの重大な欠陥があること、県営名古屋空港がその離発着に使用されること、既に小牧南工場は、自衛隊機用を名目に整備拠点として機材購入や施設改良が始まっていることが明らかになっています。
このままでは、県営名古屋空港の上空を自衛隊機ばかりか、米軍機や他国軍の戦闘機も頻繁に飛び交う兵たん基地になりかねません。また、武器輸出禁止の原則が壊され、日本において軍需産業が持ち込まれることが危惧されます。愛知県の軍事化が一層進むのではないかと懸念をします。県民の不安ははかり知れません。
県営名古屋空港が軍事化され、愛知の空を戦闘機が飛び交うことにはきっぱりと反対です。
反対理由の第三は、産業構造のあり方です。
愛知の製造品出荷額等は日本一であるとともに、農業産出額でも全国八位の農業県であります。
しかし、大村県政は、リニア、ジェット、FCVを最重点に、大企業優先の大型開発型県政を推進し、農業や中小企業への施策が後回しにされています。
県は、世界と闘える愛知を目指して、二十一世紀高度先端産業立地補助金や新あいち創造産業立地補助金を航空宇宙、次世代自動車、環境、新エネルギー、ロボット、情報通信など、高度先端分野における工場、研究所の支援に充てています。また、税制においても、産業立地促進税制により不動産取得税の免除、軽減を行うなど、日本一の補助制度を展開しています。
このように、先端技術の特定分野を重点とした産業・経済政策ではなく、愛知の産業競争力を支える中小企業全体にも目を向けるべきだと考えます。中小企業を日本経済の根幹に位置づける。農業を国の基幹産業に位置づけ、それにふさわしい施策を行うことが必要ではないでしょうか。
県の中小企業景況調査では、消費不況による売り上げ不振に悩んでおり、金融支援や人材確保支援を行政に求めています。そのためには、中小企業への制度融資の拡充や商店街活性化など、切実な中小企業への支援策を充実させることが必要だと思います。
以上、新年度予算に反対する理由を述べてまいりましたが、今、愛知県政に求められているのは、大型開発優先から、暮らし、福祉優先へ税金の使い方を切りかえ、県民の切実な要求を実現することだと思います。そして、今こそ、平和な愛知が求められています。
日本共産党愛知県議団は、被爆者らの切実な思いをしっかり受けとめ、県民の健康と暮らしを支え、憲法九条の立場で平和な社会を目指す愛知県政実現のために頑張る決意です。そのことを表明し、討論とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
- 21:◯議長(鈴木孝昌君) 石井芳樹議員。
〔八十三番石井芳樹君登壇〕(拍手)
- 22:◯八十三番(石井芳樹君) 私は、自由民主党愛知県議員団を代表いたしまして、ただいま議題となっております第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算について、賛成の立場から意見を申し述べます。
我が党県議団は、当初予算の編成に当たり、県政調査会、政調会などを通じて精力的な調査活動を行い、議論を重ねてまいりました。そして、県民の安全・安心な暮らしを確保する施策や、愛知の将来の発展に向け極めて重要な基盤整備、次世代産業の育成、振興、リニア中央新幹線の開業によるさまざまな分野における変化等を見据えた対応などの施策に重点的に取り組むことを求める要望書を取りまとめ、去る一月二十四日に知事に対して申し入れを行ったところであります。
そうした中、知事は、今議会の提案説明におきまして、日本で一番元気な愛知が東京一極集中を打破し、日本の活力を取り戻し、日本の未来をリードしていかなければならない。そのためにはこれまでの取り組みをさらに発展させ、愛知の可能性を大きく広げていかなければならないとの思いで、新年度予算の編成に当たったと表明されております。
我が党は、こうした点も踏まえつつ、本予算案につきまして、本会議、委員会を通じてさまざまな角度から慎重に検討を重ね、党内の議論を深めてまいりました。
その結果、本予算案につきましては、厳しい財政状況の中で、社会資本の整備や防災・減災対策の推進など、日々の安全で安心な暮らしを支える施策を着実に推進するとともに、世界をリードする日本一の産業の革新・創造拠点づくりやリニア開業後を見据えた大都市圏づくりなど、数年後、十年後を見据えて、愛知の将来の発展に向けた施策に積極的に取り組む内容となっており、県民の皆様の理解は得られるものと判断したところであります。
それでは、本議案に賛成する主な理由を八点にわたって順次申し述べます。
まず、第一点は、社会資本整備の推進についてであります。
我が党は、地域の実情に応じた社会基盤の整備を促進するため、公共事業及び単独事業の予算を積極的に確保するとともに、局地的な豪雨等による災害の発生を踏まえた水害・土砂災害対策や道路、港湾、農業基盤施設等の計画的な整備に積極的に取り組むよう強く要望したところであります。
今回の予算案では、県税収入の大幅な減収が見込まれる中で、二十八年度当初予算と同額程度が確保されており、評価するものであります。社会基盤の整備は、地域の発展と県民の皆様の安全・安心を確保するため、欠くことのできない事業でありますので、引き続きしっかり取り組んでいただきたいと思います。
また、二〇二七年度のリニア中央新幹線の開業に向け、中京大都市圏の玄関口となる名古屋駅のスーパーターミナル化や中部国際空港等へのアクセス向上に向けた調査の実施など、中長期的かつ広域的な視点に立った地域づくりを推進する内容となっており、愛知の将来の発展に向けた確かな道筋を示していただくことを大いに期待するものであります。
二点目は、防災・減災対策及び環境対策の推進についてであります。
本県では、南海トラフ地震の発生が危惧されておりますので、東日本大震災や昨年四月の熊本地震を貴重な教訓とし、防災・減災対策を今後もしっかりと推進していかなければなりません。
今回の予算案では、第三次あいち地震対策アクションプランに基づき、住宅、建築物や河川・海岸堤防の耐震化等の対策を進めるとともに、ゼロメートル地帯において、円滑な救出、救助を可能とする広域的な防災活動拠点の整備に向けた取り組みを推進するとされております。
また、熊本地震における課題等に対応し、大規模災害に備えるため、災害時に被災市町村で発生する業務を支援する訓練の実施や避難所運営マニュアルの見直しなど、地震防災対策を強化することとされており、事業の着実な推進が求められるところであります。
また、環境分野では、引き続き次世代自動車の普及促進に向けたFCVなどの導入支援を行うとともに、地球温暖化対策のための新たな戦略の策定や低炭素水素サプライチェーンの事業化を促進するとされておりますが、積極的に取り組んでいただく必要があると考えます。
第三点は、行財政改革及び広域連携の推進についてであります。
日本一元気な愛知の実現に向けた政策展開を支える行財政体制を確立するため、PFI手法による運転免許試験場等の施設整備や県有施設の長寿命化など、しなやか県庁創造プランに基づく行財政改革の取り組みを着実に進めていただきたいと思います。
また、首都圏在住の若者等に対して、本県の住みやすさを広く発信するPR事業の実施、本県への人口流入及び定着を促進するなど、地方創生の総合的かつ効果的な取り組みをお願いいたします。
第四点は、産業・雇用対策の推進についてであります。
知事は、日本一の物づくり県である愛知県の圧倒的な産業集積を生かした産業競争力を一層強化し、産業首都あいちを目指すとしております。
こうした中、自動車産業のさらなる発展の下支えに加え、地場産業や航空宇宙産業の振興など、地域全体の産業活性化に向けた取り組みを推進するとともに、喫緊の課題となっている産業人材の育成、強化や、女性の活躍促進も図っていくとのことでありますが、積極的な事業展開を期待しております。
また、本年七月開催のロボカップ世界大会及び二〇二〇年開催のワールドロボットサミットを契機とした日本一の集積地である本県のロボット産業の世界への発信や、さらなるロボット産業の集積と中小製造業へのロボット導入もしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
さらに、国際戦略特区の実証地域に指定されている自動走行については、運転手が全く関与しないレベル四の遠隔型自動走行システムなどによる実証実験を全国に先駆けて開始することとされており、その取り組みの成果に期待するものであります。
農林水産業では、将来を見据えた農作物の産地の戦略的な取り組みを推進するとともに、生産技術の高度化により農業生産力の向上を図ることとされており、今後の取り組みに期待するものであります。また、名古屋コーチンの生産体制強化を目指した畜産総合センター種鶏場の移転整備や全国植樹祭の開催準備などについても適切に進めていただくようお願いいたします。
次に、五点目、医療、福祉の充実であります。
全ての人が活躍する、人が輝く愛知を実現するためには、県民の皆様の健康を支える医療、福祉の充実が欠かせません。
喫緊の課題である医師や看護・介護人材の確保に積極的に取り組むとともに、子ども・子育て支援新制度に基づき、保育サービスの充実や待機児童の解消にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
一方、本格的な超高齢社会の到来により、今後、認知症高齢者の大幅な増加が見込まれる中、あいち健康の森とその周辺地域を対象に、認知症に理解の深いまちづくりの先進モデルとなるオレンジタウン構想の調査検討を行うこととされており、今後の展開に期待するものであります。
また、今年度実施された愛知子ども調査等の結果を分析し、実効性のある施策の検討に取り組むとともに、生活困窮世帯等の子供を対象に学習支援事業を実施することとされており、貧困の連鎖を断ち切るため、積極的に取り組まれることを要望いたします。
六点目、学校教育の充実と文化芸術の振興についてであります。
本年四月から、愛知総合工科高等学校専攻科が全国で初めて公設民営化されます。また、特別支援教育につきましては、大府市と瀬戸市において新たな知的障害特別支援学校の整備を進めるとともに、新たに西尾市内において知的障害と肢体不自由の児童生徒に対応できる特別支援学校の整備に向けた調査を実施することとされており、事業の着実な推進を期待するものであります。
私学助成につきましては、議会として昨年十二月に請願を採択するなど、その充実を強く要望してきたところでありますが、厳しい財政状況の中、経常費補助金の補助単価の拡充など、予算の確保を図られたことについて評価するものであります。
また、文化芸術の振興につきましては、愛知の山車祭りがユネスコ無形文化遺産に登録された今を好機と捉え、県内各地域の伝統文化の保存、継承を支援するのとともに、国内外に広く発信し、観光集客につなげる取り組みを進めていただくよう要望いたします。
七点目は、治安対策の充実であります。
我が党は、交通事故のない安全で安心な愛知の実現に向けて、道路標識・標示など交通安全施設の計画的な更新や、信号灯器のLED化を強く要望してきたところであります。そうした中、大村知事は就任以来、着実に交通安全施設の予算を増額しており、今回の予算案でも、厳しい財政状況の中、二十八年度当初予算と同額程度を確保しており、高く評価できるものと考えます。
引き続き子供や高齢者を交通事故から守る取り組みを推進するとともに、車両運転中のながらスマホの防止対策についても強化していただくようお願いをいたします。
また、警察署、交番、駐在所等につきましては、大規模災害の発生時に防災拠点としての機能も期待されますので、引き続き計画的な改築や施設整備を迅速に進めていただきたいと思います。
最後に、県内各地域における振興策の充実についてであります。
あいち公共交通ビジョンに基づき、効率的で利便性の高い公共交通ネットワークの構築を目指すとともに、あいちビジョン二〇二〇の実現に向けて、各部局が十分に連携し、施策、事業を積極的に展開し、過疎地域、中山間地域、離島地域を含めた県土全域の一層の振興を図られるよう要望いたします。
空港関連では、県営名古屋空港について、民間航空機生産・整備拠点形成に向けた整備を引き続き進めるとともに、人材育成、産業観光の場として地域の活性化を図るため、あいち航空ミュージアムを本年十一月三十日にオープンするとしております。
そして、中部国際空港については、二本目滑走路の早期実現と国際交流の拡大に向けた取り組みを進めるといたしており、積極的な事業展開を大いに期待しております。
また、首都圏に並ぶ交流拠点を目指す施設であります愛知県国際展示場につきましては、平成三十一年秋の開業に向け、引き続き実施設計を進めるとともに、建築工事に着手するとされており、着実に準備を進めていただきたいと思います。
二〇一九年度技能五輪全国大会及び二〇二〇年度技能五輪全国大会・全国アビリンピックにつきましては、開催準備を適切に進めるとともに、二〇二三年の技能五輪国際大会の本県招致に向けた取り組みを強化していただくようお願いいたします。
スポーツ大会を生かした地域振興は、二〇二六年開催予定の第二十回アジア競技大会について、基本計画の策定に向けた検討や選手村に関する調査などを着実に進めるとともに、ラグビーワールドカップ二〇一九の開催準備やFIFAフットサルワールドカップ二〇二〇の招致などを適切に進め、地域の活性化を図っていく必要があると考えます。
以上、第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算につきまして、賛成の立場から意見を述べてまいりました。
県議会最大会派である我が党県議団は、愛知の未来を力強く切り開いていくため、今後も常に県民の皆様の意見や要望をしっかりと受けとめながら、積極的な提言、提案を行い、知事と真剣な議論を行ってまいりたいと考えております。
知事におかれましても、県政の発展と県民福祉の向上に向けて、今後も我々県議会と十分な議論を重ねながら、県民の負託にしっかりと応えられるよう御尽力いただきたいと存じます。
最後に、満場の御賛同を賜りますようお願いを申し上げ、賛成討論を終わります。(拍手)
- 23:◯議長(鈴木孝昌君) 黒川節男議員。
〔九十一番黒川節男君登壇〕(拍手)
- 24:◯九十一番(黒川節男君) 私は、民進党愛知県議員団を代表し、ただいま議題となっております第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算案に対して、賛成の立場から討論に参加してまいります。
私たち民進党議員団は、この平成二十九年度一般会計予算案の方向性が定まる以前の昨年十月、命、雇用、暮らしを守り、全ての人々に居場所のある共生社会を目指し、知事に対し、平成二十九年度施策及び当初予算に対する提言を行いました。
提言では、当時の経済情勢については、景気は緩やかな回復基調が続いているが、先行きに関しては海外経済の下振れリスクなどに留意する必要があると指摘しました。その後、アメリカでは、去る一月にアメリカ・ファーストを掲げるトランプ大統領が誕生し、今後のこの新大統領の経済政策の動向によっては、自動車を初め、輸出型の製造業が集積している本県経済に大きな影響を及ぼす懸念があるのです。
この厳しい経済情勢の中で、我が国は少子・高齢化による労働人口の減少に加え、社会保障費は増加の一途をたどり続けています。
本県は、多くの県が人口減少の中であっても人口の増加が続き、県税収入が一兆円を超えているものの、扶助費など義務的経費の増加などにより、予算編成時には財源不足が懸念される状況が平成十年に財政危機宣言が発表されて以降は毎年のごとく繰り返され、いわば恒例化してしまっているのです。ましてや、来年度予算案では七年ぶりに県税収入が前年度を下回るという厳しい状況下での予算編成がなされたものであり、理事者の皆様は相当に御苦労されたものと理解をしています。
この議会の中でも、県民を代表する議員の皆様から本会議や各委員会での質問という形で、県民の思いや願いがそれぞれの立場から語られてまいりました。これらは、全てが大切な問題提起であると私は思っています。この多くの県民の皆様の思いを胸に刻みながら、限られた財源の中で、私たちは県民の負託に応えていかなくてはなりません。
私たち民進党議員団は、九十六項目にわたり具体的な提言をさせていただき、どれも重要と考えますが、幾つかのポイントを挙げるとしたならば、まず、一点目として、十年後のリニア中央新幹線開業後に向けた新しい地域づくり、二点目として、地震、台風など自然災害に強い郷土づくり、安全で安心して暮らせる社会の構築、三点目として、次代を担う子供たちが生き生きと学び育つ環境づくり、四点目として、全ての県民が輝き、そこに居場所があり、差別のない安心できる社会づくり、五点目として、アジアを中心とした世界の人々とのスポーツを通じた交流と友好親善、六点目として、元気な愛知を牽引する産業力を高めていくための次世代産業や地場産業の育成の六つのポイントが挙げられます。
今回の予算案は、これらのことによく配慮されたバランスのよい予算案であると私たちは評価をしています。
では、具体的に賛成理由を述べてまいります。
最初に、リニア中央新幹線開業後に向けた新しい地域づくりです。
名古屋─東京・品川間が四十分で結ばれるリニア新時代の幕あけとなる二〇二七年まで残り十年です。現在の名古屋駅はJRを初め鉄道各線やバス路線などが集中し、一見、総合駅のように見えますが、実態は個々の駅の寄せ集めのように私には見えてくるのです。
そのためか、乗りかえが非常にわかりにくく、特にJRから空の玄関口である中部国際空港への乗りかえは説明さえ難しく、迷う駅と称して迷駅とやゆされているのが現在の名古屋駅の実態です。
この名古屋駅を五千万人交流圏の西の玄関口として、そして、中京大都市圏のキーステーションとしてリニア新時代に向けてスーパーターミナル化することにより利便性を高めることが、この中京圏の発展に向けた必須の条件なのです。
こうしたことに加え、あいち公共交通ビジョンを推進することによって、地域全体の利便性が高い交通ネットワークが構築されるのです。
そして、中部国際空港の二本目の滑走路を実現し、利便性を高めることにより、初めて首都圏に対抗し得る中京大都市圏づくりが実現するのです。
この愛知の近未来に向けて、地域の発展を支える道路網の整備を含めて、総合的な予算措置がなされています。
二点目の地震、台風などの自然災害に強い郷土づくりと、安全で安心して暮らせる社会の構築です。
災害から県民の生命、財産を守る強靱な県土づくりとして、住宅、建築物や河川・海岸堤防の耐震化の推進や、医療施設の耐震化の支援、また、さきの熊本地震の教訓を生かし、支援物資の供給体制等の見直しや、消防団員の確保を積極的に推進することとしています。
さらに、土砂災害特別警戒区域内の建築物等に対する防災対策、海抜ゼロメートル地帯における広域的な防災活動拠点の整備に加え、あの伊勢湾台風時に二カ月間にわたり水没していた地域に建つ蟹江警察署は、建てかえにより水害に強い警察署に生まれ変わり、自然災害に強いまちづくりが進められていきます。
それと同時に、交通事故死ワーストワン返上に向けて、事故集中箇所における交差点改良や歩道設置など、道路改良や通学路の歩道整備などのハード面から、昨年、一宮市内で小学四年生の男の子が犠牲になるなど、大きな社会問題になっているながらスマホ対策を含めた総合的な交通安全対策の予算措置がなされているとともに、本県で多発している住宅対象侵入盗、自動車盗、特殊詐欺対策など、犯罪のない安全なまちづくりに向けて予算措置がなされています。
三点目は、次代を担う子供たちが生き生きと育つ環境づくりです。
子供たちに対しての予算措置は未来への投資です。来年度は、愛知子ども調査及びひとり親家庭等実態調査の分析が行われ、施策の検討がされるとともに、来年度から生活困窮世帯等の子供を対象に、子どもの学習支援事業が新しくスタートします。
また、子ども・子育て支援新制度の着実な推進を図るために、保育所などに勤務する職員や保育士の処遇改善が行われます。そして、愛知県少子化対策推進条例に基づく愛知県独自の保育サービスとして、一歳児保育実施費や第三子保育料無料化等事業費補助金など、事業主体である市町村に補助することにより、より安心して子供を産み育てられる社会環境を整備するための予算措置がなされています。
また、ふえ続ける児童虐待の防止対策として、児童福祉法の改正を踏まえた児童相談センターの機能強化を図るために児童福祉司四名、児童心理司九名、保健師三名の増員が行われるとともに、あいち小児保健医療総合センターを中心とした県内医療機関の連携を図り、児童虐待防止医療ネットワークにより児童虐待防止に向けた取り組みが進められます。
それに加え、児童生徒の心のサポートを充実していくためのスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの設置などが進められることになっています。
四点目の全ての県民が輝き、そこに居場所があり、差別のない安心できる社会づくりです。
まず、女性の活躍促進の問題です。
女性が元気で働き続けられる愛知を目指して、ワーク・ライフ・バランスの推進や、女性の活躍に取り組む企業への支援、女性の再就職支援など、働く女性の定着と活躍の場の拡大に向けた取り組みが進められます。
次に、私たち民進党議員団が強く要望してまいりました障害者福祉施策の推進です。
障害の有無にかかわらず、共生する社会の実現を図るため、手話言語の普及及び障害の特性に応じたコミュニケーション手段の利用の促進に関する条例、愛知県障害者差別解消推進条例に基づいて、障害者のコミュニケーション手段の普及啓発を初め、身体障害者手帳の交付対象にならない軽度、中等度の難聴児への補聴器購入費用の助成も行われます。
さらに、障害のある人が身近な地域で暮らしていただけるように、障害者施設等の整備費に関する助成や、心身障害者コロニーを地域で生活する障害者の医療及び療育の拠点として再編整備が進められます。新しい特別支援学校の整備については、全県下で進められていきます。そして、障害者の雇用対策として自治体で初めて、中小企業応援障害者雇用奨励金が予算化されているのです。
五点目のアジアを中心とした世界の人々とのスポーツを通じた交流と友好親善です。
今から三年後の二〇二〇年には、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、その六年後の二〇二六年には、この愛知・名古屋で第二十回アジア競技大会が開かれます。間近では、再来年の二〇一九年には、もうラグビーワールドカップが開催されるのです。競技会場となる豊田スタジアムでは、世界のアスリートの躍動に歓喜の渦に包まれるでしょう。
スポーツは人々の心を一つにします。見ず知らない人がいつの間にか肩を組み、手を取り合って応援をする姿は、スポーツが持つ不思議な力を感じさせます。スポーツを通じて世界の人々と、とりわけアジアの人々との交流、友好親善が深まり、地域振興につながっていくことを、私は大いに期待を寄せています。
六点目の元気な愛知を牽引する産業力を高めていくための次世代産業や地場産業の育成です。
愛知県は自動車産業を中心とした産業に支えられ、事実上産業首都圏との地位を得ていますが、今後も次世代産業や地場産業の育成を目指して、不断の努力を積み重ねていく必要があります。
この予算案でも、航空宇宙や健康長寿などの各産業の振興策に加え、第一回大会になる国際的なロボットの祭典であるワールドロボットサミットの開催や、ロボカップアジアパシフィック大会の招致活動、それにあわせて青少年の創造性と国際感覚を養うために、世界青少年発明工夫展二〇一七が開催されます。
その他、低炭素水素サプライチェーンの事業化など、地球温暖化の防止に向けた取り組みや、農業分野でも地域間競争に勝ち抜くために、名古屋コーチン、花卉、抹茶などの主要品目のブランド力の強化と海外展開も含めた販路拡大に向けた施策など、将来に向けた取り組みもなされます。
討論を締めくくるに当たり、最後に、財政健全化について申し上げたいと思います。
基金が枯渇する財政状況下での今後の財政運営については、我が党の代表質問でも取り上げ、知事から年度内での財源確保や行財政改革の着実な推進、地域経済を分厚くすることで、雇用の維持拡大や県税収入の確保につなげていくという道筋が示されました。
財政健全化は避けて通れず、より一層の取り組みを期待していますが、この予算案は、今日の厳しい環境の中でそれぞれの思いを抱き、汗をかき、知恵を絞って、御苦労の上でつくり上げた予算案です。その思いを県民の暮らしの中で、私たちは生かしていかなくてはなりません。
そのためには、県民と直接かかわりのある基礎自治体である市町村の連携、連帯が大切であると思っています。予算執行に当たっては、関係者と共同、協調の精神を大切にしていただきますようお願いするものです。
以上、第一号議案平成二十九年度一般会計予算についての賛成理由を述べさせていただきました。どうか皆様方の満場の御賛同をいただきますよう心からお願いをし、私の賛成討論といたします。ありがとうございました。(拍手)
- 25:◯議長(鈴木孝昌君) 犬飼明佳議員。
〔三十一番犬飼明佳君登壇〕(拍手)
- 26:◯三十一番(犬飼明佳君) 私は、公明党愛知県議員団を代表いたしまして、ただいま議題となっております第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算について、賛成の立場から意見を申し述べます。
我が党愛知県議員団は、平成二十九年度当初予算の編成に当たり、人口減少、超高齢社会などの地域における大きな課題を克服し、活気ある温かな地域づくりを目指して、地域でお互いに支え合いながら、若者も高齢者も元気に安心して暮らせ、さらには、女性や青年が大きく活躍できる地域づくりを進める予算を編成するよう要望書を取りまとめ、去る一月二十四日に大村知事へ提出をいたしました。
平成二十九年度は、日本経済が力強さを増すかどうかの正念場の年であり、県民の誰もが安全・安心に暮らすことができ、活力と豊かさに満ちた社会を築いていくためには、さまざまな施策を創意工夫し、積極果敢に展開していくことが重要であります。
知事は、今議会の提案説明において、日本で一番元気な愛知を支える県政には、産業振興、教育、医療、福祉、インフラ整備、環境対策、地震防災対策、交通安全などさまざまな分野があり、県民の声を聞きながら、時代の流れを着実に見通して取り組むことが肝要とし、産業力、経済力、文化力、人財力、地域力といった愛知の総合力を一段と高めて、名実ともに愛知一番を目指すと説明をされました。
そこで、この予算案を見てまいりますと、税収の大幅減が見込まれる厳しい財政状況の中にあっても、我が党の要望をしっかりと踏まえていただいておりまして、県民の皆様の理解は十分に得られるものと判断したところであります。
それでは、本予算案に賛成する理由について、我が党の主な要望項目に沿って順次申し述べてまいります。
第一は、支え合う地域づくりを推進するための取り組みについてであります。
我が党は、高齢者が住みなれた地域で安心して暮らすことができるよう、医療、介護、予防、生活支援、住まいを地域で切れ目なく一体的に提供する地域包括ケアシステムの県内全域への構築や、超高齢社会の到来を踏まえた総合的な認知症対策の推進、障害のある方へのきめ細かな支援などを求めてまいりました。
本予算案では、県内全域において地域包括ケアシステムを構築するため、団地におけるモデル事業に加え、市町村に対する相談支援や普及啓発事業を行うとしており、賛意を表するものであります。
また、認知症の方やその家族が安心して暮らせる地域づくりを推進するため、国の新オレンジプランや第六期愛知県高齢者健康福祉計画を踏まえた認知症対策を総合的に推進するとされており、特に、認知症に理解の深いまちづくりの先進モデルとなるオレンジタウン構想につきましては、その成果に期待をするところであります。
さらに、障害の有無にかかわらず共生する社会の実現を図るため、障害のある方の就職支援に積極的に取り組むとともに、かねてから我が党が提案しておりました軽度・中等度難聴児に対する補聴器等購入費用の助成制度の創設、カラーユニバーサルデザインに係るガイドラインの策定など、障害の特性に応じたコミュニケーション手段を利用しやすい環境を進めることとしており、評価をいたします。
引き続き、手話言語の普及及び障害の特性に応じたコミュニケーション手段の利用の促進に関する条例及び愛知県障害者差別解消推進条例に基づき、障害のある方が活躍できる地域づくりを進められることを望むものであります。
第二は、魅力ある地域づくりを推進するための取り組みについてであります。
我が党は、中小企業支援策の充実を図り、さらには、若者や女性を初めとする県民の雇用を拡大し、県民一人一人の所得の向上につなげることにより、経済の好循環を実現し、景気回復を実感できる施策を推進することや、愛知県人口ビジョン・まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づく地方創生の取り組み、農林水産業の振興、さらには、魅力ある観光地域づくりを進めていくことなどを求めてまいりました。
本予算案では、中小企業の資金繰りをきめ細かく支援するため、制度融資の金利見直しなどを行うほか、女性の活躍促進に向けた取り組みを推進するため、地方銀行と連携した中小企業等の取り組みの促進を行うとされており、賛意を表するものであります。
また、県内外へのPRにより、県産農林水産物のイメージアップと名古屋コーチン、花などのブランド力強化を進め、需要の拡大を図るとともに、台湾で開催される観光・文化展示会に出展するなど、県産農林水産物等の輸出を促進することとされており、評価をいたします。
なお、地方創生につきましては、人口ビジョンや総合戦略で示された目標を踏まえ、引き続き地域活性化に取り組まれることを希望いたします。
観光振興につきましては、クルーズ船の誘致など、増加している訪日外国人誘客の取り組みに加え、来年度から三年間、JRグループとタイアップし、全国から愛知へ観光客を呼び込む大型観光キャンペーンに取り組むとしており、その成果に期待をするところであります。
第三は、安心な地域づくりを推進するための取り組みについてであります。
我が党は、熊本地震を踏まえ、地震防災対策の見直しを進め、本県の防災・減災対策の強化を図ることや、安全で快適な交通社会を確立するため、交通事故死者数の減少に向けた交通安全対策を推進することなどを求めてまいりました。
本予算案では、平成二十八年熊本地震における課題等に対応し、大規模災害へ備えるため、被災自治体支援活動訓練や応急仮設住宅建設訓練を実施するとともに、避難所運営マニュアルの見直し等を行うとされております。
加えて、住宅の耐震改修費用に対する補助を拡充し、住宅の耐震化を一層促進するなど、地震対策を推進することとされており、評価をいたします。
交通安全対策につきましては、交通事故死者数の減少を目指し、交通安全県民運動を中心とした取り組みを展開するほか、自転車の安全利用や車両運転中のながらスマホの根絶に向けた啓発活動を実施するとともに、信号灯器の視認性を高めるLED化や、横断歩道を初めとした道路標示、道路標識の整備など、交通安全施設の整備を進め、交通事故の抑止に積極的に取り組むこととしており、賛意を表するものであります。
第四は、活力ある地域づくりを推進するための取り組みについてであります。
我が党は、社会全体、地域全体での子育てを進め、教育活動の質の向上を図るため、スクールカウンセラーなど外部の人材を活用して教員を支援するチーム学校の実現に向けた取り組みや、貧困の状況にある子供が健やかに育成される環境の整備のほか、子育て支援、若者雇用対策の推進などを求めてまいりました。
本予算案では、生徒の心のサポート体制充実のための高等学校へのスクールカウンセラーの配置を拡充するほか、スクールソーシャルワーカーを配置する市町村に対して積極的に補助し、教育相談体制のさらなる充実を図ることとされており、我が党の姿勢と一致するものであり、着実な取り組みを期待いたします。
また、貧困状況にある子供への対策につきましては、愛知子ども調査の結果を分析し、施策の検討に取り組むとともに、子どもの学習支援事業を実施していくこととされており、評価をいたします。
さらに、若者雇用対策については、新規卒業者に加え、非正規労働者を対象とした就職支援塾の開催など正規雇用拡大のための支援のほか、企業における働き方改革を支援するための専門家の派遣や、若者の指導や相談に対応できる企業内人材の育成に取り組むこととされており、賛意を表するものであります。
以上、第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算について、賛成の立場から意見を申し述べてまいりました。
今後は、本予算案に盛り込まれた施策が着実に実施されるよう強く要望をいたします。
そして、我が党も生活者優先の視点に立ち、県民の皆様方の暮らしを向上させるため、尽力していく所存であります。
最後に、議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、賛成討論といたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
- 27:◯議長(鈴木孝昌君) 以上で通告による討論は終わりました。
これをもって討論を終結いたします。
これより採決をいたします。
本案は起立により採決いたします。
各常任委員長の報告のとおり、第一号議案平成二十九年度愛知県一般会計予算を原案のとおり可決することに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
- 28:◯議長(鈴木孝昌君) 起立多数と認めます。よって、第一号議案は原案のとおり可決されました。
─────────────
- 29:◯議長(鈴木孝昌君) 次に、第二号議案平成二十九年度愛知県公債管理特別会計予算、第十一号議案平成二十九年度愛知県流域下水道事業特別会計予算、第十四号議案平成二十九年度愛知県水道事業会計予算、第十五号議案平成二十九年度愛知県工業用水道事業会計予算、第十六号議案平成二十九年度愛知県用地造成事業会計予算、第十九号議案愛知県県税条例等の一部改正について、第二十号議案愛知県事務処理特例条例の一部改正について、第三十五号議案愛知県港湾管理条例及び愛知県入港料条例の一部改正について、第三十七号議案愛知県体育施設及び社会教育施設条例の一部改正について、第四十一号議案名古屋高速道路公社の基本財産の額の変更について、第四十二号議案県の行う土地改良事業に対する市町村の負担金について、第四十三号議案県の行う農村総合環境整備事業に対する市町村の負担金について、第四十四号議案県の行う林道事業に対する市町村の負担金について、第四十五号議案県の行う土木事業に対する市町村の負担金について、第四十六号議案県の行う流域下水道事業に対する市町村の負担金について、第四十八号議案国の行う公園事業に対する名古屋市の負担金について、第五十一号議案あいち航空ミュージアムの指定管理者の指定について、第七十七号議案教育委員会の委員の選任について、以上十八件の議案を一括起立により採決いたします。
各常任委員長の報告のとおり、第二号議案、第十一号議案、第十四号議案から第十六号議案まで、第十九号議案、第二十号議案、第三十五号議案、第三十七号議案、第四十一号議案から第四十六号議案まで、第四十八号議案及び第五十一号議案を原案のとおり可決し、第七十七号議案を同意することに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
- 30:◯議長(鈴木孝昌君) 起立多数と認めます。よって、第二号議案、第十一号議案、第十四号議案から第十六号議案まで、第十九号議案、第二十号議案、第三十五号議案、第三十七号議案、第四十一号議案から第四十六号議案まで、第四十八号議案及び第五十一号議案は原案のとおり可決され、第七十七号議案は同意されました。
─────────────
- 31:◯四十一番(中根義高君) 各常任委員長の報告のとおり、第三号議案から第十号議案まで、第十二号議案、第十三号議案、第十七号議案、第十八号議案、第二十一号議案から第三十四号議案まで、第三十六号議案、第三十八号議案から第四十号議案まで、第四十七号議案及び第五十二号議案は原案のとおり可決され、第四十九号議案及び第五十号議案は同意され、専決第六号は承認されたいという動議を提出いたします。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
- 32:◯議長(鈴木孝昌君) 中根義高議員の動議のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 33:◯議長(鈴木孝昌君) 御異議なしと認めます。よって、第三号議案から第十号議案まで、第十二号議案、第十三号議案、第十七号議案、第十八号議案、第二十一号議案から第三十四号議案まで、第三十六号議案、第三十八号議案から第四十号議案まで、第四十七号議案及び第五十二号議案は原案のとおり可決され、第四十九号議案及び第五十号議案は同意され、専決第六号は承認されました。
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日程第二 意見書案(水素ステーションの整備促進につ
いて外五件)
- 34:◯議長(鈴木孝昌君) 次に、意見書案でありますが、水素ステーションの整備促進についての意見書案が成規の手続を経て提出されております。
これを直ちに議題として提案者から提案理由の説明を求めます。
岡明彦議員。
〔十二番岡明彦君登壇〕(拍手)
- 35:◯十二番(岡明彦君) 私は、自由民主党愛知県議団、民進党愛知県議団並びに公明党愛知県議団の三会派で共同提案いたしております水素ステーションの整備促進についての意見書案につきまして、提案理由の説明を申し上げます。
意見書案の文案につきましては、お手元に配付してあるとおりであります。
燃料電池自動車(FCV)は、これからの自動車産業の持続的発展に寄与することはもとより、水素産業の飛躍的発展にもつながる可能性を秘めており、水素社会を先導するものとして大きな期待が寄せられております。
こうした中、国は昨年三月に水素・燃料電池戦略ロードマップを改訂し、水素社会の実現に向けて、新たな目標や具体的な取り組みを明らかにしたところであります。
改訂されたロードマップでは、FCVの普及台数目標を二〇三〇年までに八十万台程度、水素ステーションの整備目標を二〇二五年度までに三百二十カ所程度としておりますが、この普及台数目標を達成するには、九百基程度の水素ステーションが必要と見込まれており、整備の加速化が求められております。
本県でも、愛知県水素ステーション整備・配置計画等において、FCVの普及及び水素ステーションの整備に関する目標を設定し、その実現に向けて、官民が一体となって取り組んでいるところであります。
また、国は、FCVや水素ステーション等に関する規制の見直しを進めておりますが、水素ステーションの整備を全国へ拡大するには、事業者による一層の技術開発等の努力に加えて、さらなる規制の見直しが必要であります。
そこで、本意見書案は、国に対し、水素ステーションにおけるセルフ充填を可能とするため、ハード、ソフト両面での基準整備を行うことや、海外での使用実績を考慮して、水素ステーション用蓄圧器の使用可能鋼材を拡大するなど、一層の規制緩和を図ることを要望するものであります。
以上、本意見書案について提案理由を述べてまいりましたが、切に満場の御賛同をお願いいたしまして、提案理由の説明といたします。(拍手)
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- 36:◯議長(鈴木孝昌君) 本案は起立により採決いたします。
本意見書案を可決することに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
- 37:◯議長(鈴木孝昌君) 起立多数と認めます。よって、水素ステーションの整備促進についての意見書案は可決されました。
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- 38:◯議長(鈴木孝昌君) 次に、高齢運転者による交通事故防止対策の推進について、通学路の安全確保について、海洋ごみの処理対策の推進について、安全・安心なまちづくりの推進について、都市の地下空間利用に対するリスク管理の強化について、以上五件の意見書案がいずれも成規の手続を経て提出されております。
これを直ちに議題として提案者から提案理由の説明を求めます。
- 39:◯四十番(石塚吾歩路君) ただいま議題となりました五件の意見書案中初めの三件について、私から提案理由の説明をいたします。
文案はお手元に配付してあるとおりであります。
まず初めに、高齢運転者による交通事故防止対策の推進についての意見書案であります。
近年、高齢運転者による重大な交通事故が全国で相次いで発生しており、事故を未然に防止するための取り組みが喫緊の課題となっております。
こうした事故の多くは、加齢に伴う認知機能の低下等により発生したものと見られており、本年三月には、認知機能が低下した運転者への対策を一層充実させる改正道路交通法が施行されたところであります。
また、国の呼びかけによる自主的な運転免許証の返納は、日常生活における移動の不安等から進んでいないのが現状であり、自動車にかわる移動手段の確保を図るなど、社会全体で高齢者の生活を支える体制を整備していく必要があります。
そこで、本意見書案は、国に対し、交通事故防止に資する先進安全技術の開発、普及を促進することや、高齢者が自動車の運転に頼らなくても生活できるような公共交通体系等を構築することなどを要望するものであります。
次に、通学路の安全確保についての意見書案についてであります。
近年、通学中の子供たちが交通事故の危険にさらされる事案が全国で相次いで発生しており、通学路の安全確保に向けた取り組みが喫緊の課題となっております。
平成二十四年に全国で実施された通学路の緊急点検結果によれば、通学路上の危険箇所は本県でも四千カ所以上あることが判明しておりますが、財政面の制約等により、いまだに対策の済んでいない箇所が残されており、速やかな対応が求められております。
とりわけ、本県は十年以上にわたって交通事故死者数が全国最多となっており、その中には通学中の子供たちの死者数も相当数含まれていることから、子供たちが安全に通学できる環境を整備するとともに、社会全体で子供たちの命と安全を守るための取り組みを進めていく必要があります。
そこで、本意見書案は、国に対し、子供たちが安全に安心して通学することができる環境整備を一層推進することなどを要望するものであります。
次に、海洋ごみの処理対策の推進についての意見書案についてであります。
昨年全国各地を襲った台風等により、河川から海に流れ出た流木が大量に海岸に漂着し、その処理に長期間を要する事態となりました。
現行の海岸漂着物等地域対策推進事業は、災害時の被害対応が想定されていないことから、流木の処理に長期間を要する一因となっており、制度の改善が求められております。
また、国際社会では、プラスチックごみ等による海洋汚染が世界的課題となっており、とりわけ有害物質を吸着し、濃縮させるマイクロプラスチックについて、漁業資源への影響等が危惧されていることから、その対策が急務となっております。
そこで、本意見書案は、国に対し、地方自治体が災害時にも活用できる基金事業を創設するなど、機動的な海洋ごみ対策を進めることや、海洋ごみの発生抑制及び削減に努めることなどを要望するものであります。
以上、三件の意見書案について提案理由の説明をいたしました。
なお、提出先及び字句の整理については議長に一任したいと思います。
切に満場の御賛同をお願いいたしまして、提案理由の説明といたします。
- 40:◯四十一番(中根義高君) 次に、残りの意見書案二件について、私から提案理由の説明をいたします。
文案はお手元に配付してあるとおりであります。
まず初めに、安全・安心なまちづくりの推進についての意見書案についてであります。
本県の刑法犯認知件数は、平成十五年をピークに減少傾向にあるものの、住宅対象侵入盗や自動車盗が依然として全国ワースト上位を占めており、県民の不安の解消に向けた迅速かつ的確な対応が求められております。
また、南海トラフ地震の発生により、甚大な被害が予測される本県では、災害対策も重要な課題であり、犯罪対策を含めて県民の安全・安心を確保するためには、警察体制の強化が不可欠であります。
加えて、犯罪の未然防止には県民一人一人の防犯意識の高まりや、地域の防犯力の向上が大きな役割を果たしており、自主防犯活動等を初めとする地域の取り組みをさらに支援する必要があります。
そこで、本意見書案は、国に対し、警察の人的基盤等を強化することや、地域の実情に応じた施策を総合的に推進できるよう、所要の財政措置を講じることなどを要望するものであります。
次に、都市の地下空間利用に対するリスク管理の強化についての意見書案についてであります。
昨年十一月、福岡市の博多駅前の道路で、地下鉄用トンネルの掘削工事を原因とする大規模な陥没事故が発生し、都市の地下空間利用に対するリスクが改めて浮き彫りになりました。
本県においても、二〇二七年度の東京─名古屋間のリニア中央新幹線開業に向けた地下トンネル工事など、各地で地下空間の利用が進められております。
地下空間の利用は都市の発展に欠かせないことから、地方自治体や事業者はさまざまな安全対策を講じておりますが、複雑な要因により発生する大規模な陥没事故等を未然に防ぐことは困難であり、国による総合的な支援が求められております。
そこで、本意見書案は、国に対し、地下空間の利活用について、関係者間の連携強化等を目的とした指針を策定するなど、リスク管理の強化を図ることなどを要望するものであります。
以上、二件の意見書案について提案理由の説明をいたしました。
なお、提出先及び字句の整理については議長に一任したいと思います。
切に満場の御賛同をお願いいたしまして、提案理由の説明といたします。
──────────────────────────
- 41:◯議長(鈴木孝昌君) ただいま提案者から説明がありました五件の意見書案は可決することに決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 42:◯議長(鈴木孝昌君) 御異議なしと認めます。よって、五件の意見書案は可決されました。
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日程第三 請願(四件)
- 43:◯議長(鈴木孝昌君) 次に、請願四件を一括議題といたします。
請願については、各常任委員長から審査結果の報告がありましたので、詳細は一覧表として議席に配付いたしました。
──────────────────────────
- 44:◯議長(鈴木孝昌君) ただいま議題といたしました請願中、請願第二十七号「子どもの医療費無料制度の年齢を中学校卒業までに拡大することを求める」については、請願者から請願を取り下げたい旨の申し出がありました。
──────────────────────────
- 45:◯議長(鈴木孝昌君) お諮りいたします。請願第二十七号の取り下げを承認することに決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 46:◯議長(鈴木孝昌君) 御異議なしと認めます。よって、請願第二十七号は取り下げを承認することに決定いたしました。
─────────────
- 47:◯議長(鈴木孝昌君) これより採決いたします。
請願第二十四号「『消費税一〇%増税の中止を求める意見書』採択を求める」について、請願第二十五号「設楽ダム事業からの撤退を求める」について、請願第二十六号「リニア中央新幹線工事の中止を求める」について、以上三件の請願を一括起立により採決いたします。
三件の請願を採択することに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
- 48:◯議長(鈴木孝昌君) 起立少数と認めます。よって、三件の請願は不採択と決定いたしました。
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日程第四 選挙管理委員会委員及び同補充員の選挙
- 49:◯議長(鈴木孝昌君) 次に、選挙管理委員会委員四名の選挙を行います。
- 50:◯四十番(石塚吾歩路君) 選挙管理委員会委員の選挙方法は指名推選によることとし、その人選は議長に一任したいという動議を提出いたします。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
- 51:◯議長(鈴木孝昌君) 石塚吾歩路議員の動議のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 52:◯議長(鈴木孝昌君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
お諮りいたします。選挙管理委員会委員には議席に配付してあります文書のとおり当選者を決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 53:◯議長(鈴木孝昌君) 御異議なしと認めます。よって、選挙管理委員会委員には議席に配付してあります文書のとおり当選者を決定いたしました。
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選挙管理委員会委員に当選した者
加 藤 茂 吉 川 伸 二
岩 田 隆 喜 神 野 進
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- 54:◯議長(鈴木孝昌君) 次に、選挙管理委員会委員の補充員四名の選挙を行います。
- 55:◯四十一番(中根義高君) 選挙管理委員会委員の補充員の選挙方法は指名推選によることとし、その人選は議長に一任いたしたいという動議を提出いたします。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
- 56:◯議長(鈴木孝昌君) 中根義高議員の動議のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 57:◯議長(鈴木孝昌君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
お諮りいたします。選挙管理委員会委員の補充員には議席に配付してあります文書のとおり当選者を決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 58:◯議長(鈴木孝昌君) 御異議なしと認めます。よって、選挙管理委員会委員の補充員には議席に配付してあります文書のとおり当選者を決定いたしました。
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選挙管理委員会委員補充員に当選した者
第一順序 家 田 安 啓
第二順序 山 田 周 司
第三順序 近 藤 良 三
第四順序 舟 橋 茂
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日程第五 各常任委員会及び議会運営委員会における閉
会中の継続調査について
- 59:◯議長(鈴木孝昌君) 次に、各常任委員会及び議会運営委員会における閉会中の継続調査についてを議題といたします。
各常任委員長及び議会運営委員長から議席に配付してあります一覧表のとおり閉会中の継続調査の申し出がありました。
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- 60:◯議長(鈴木孝昌君) 各委員長の申し出のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 61:◯議長(鈴木孝昌君) 御異議なしと認めます。よって、各委員長の申し出のとおり閉会中の継続調査を決定いたしました。
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日程第六 議員の派遣について
- 62:◯議長(鈴木孝昌君) 次に、議員の派遣についてを議題といたします。
お諮りいたします。議席に配付してあります文書のとおり議員を派遣することに決定いたしまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 63:◯議長(鈴木孝昌君) 御異議なしと認めます。よって、議席に配付してあります文書のとおり議員を派遣することに決定いたしました。
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- 64:◯議長(鈴木孝昌君) 以上で本議会に付議されました案件は全て議了いたしました。
これをもって本日の会議を閉じ、平成二十九年二月定例愛知県議会を閉会いたします。
午前十一時四十一分閉会
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閉 会 式
午前十一時四十一分開式
- 65:◯事務局長(横井篤史君) ただいまから閉会式を行います。御起立願います。
〔全員起立〕
〔議長鈴木孝昌君登壇〕
- 66:◯議長(鈴木孝昌君) 閉会に当たり、一言御挨拶を申し上げます。
議員各位には、二月定例愛知県議会に付議されました平成二十九年度一般会計予算を初め、県政各般にわたる重要案件について、終始御熱心に審議を進められましたことに対し、衷心より敬意と謝意を表するところであります。
当局におかれましては、会期中に各議員から述べられました意見を十分に尊重され、県政の運営に格段の御尽力をいただきますよう希望するものであります。
今議会の運営に当たり、議員各位を初め理事者並びに関係各位の御協力に対し、心から感謝を申し上げます。
陽春を迎え、皆様方には御自愛の上、一層御活躍を賜りますようお願い申し上げまして、閉会の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
〔知事大村秀章君登壇〕
- 67:◯知事(大村秀章君) 閉会に当たりまして、私からも一言御挨拶を申し上げます。
このたびの定例県議会に提案をいたしました各議案につきましては、議員の皆様方におかれましては十分な御審議をいただき、また、各議案は全て御議決をいただき、厚く御礼を申し上げます。
御議決いただきました各議案は、審議経過を十分尊重の上、適切な運用をしてまいります。また、御要望いただきました各事項につきましては、今後十分に検討をし、努力をしてまいります。
日増しに春らしくなってまいりました。来週には桜も咲き始めることと予想されておりますので、多くの県民の皆様にこの春を楽しんでいただきたいと思います。
議員の皆様方には、季節の変わり目でもございますので、十分健康に御留意をいただき、県政発展のために引き続き格別の御尽力を賜りますようにお願いを申し上げ、閉会の御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
- 68:◯事務局長(横井篤史君) これをもちまして閉会式を終わります。お疲れさまでございました。
午前十一時四十三分閉式