県政報告
平成23年9月定例会(第6号)
2011年10月13日
(主な質疑)
- 1: 午前十時十分開議
◯議長(岩村進次君) おはようございます。ただいまから会議を開きます。
直ちに議事日程に従い会議を進めます。
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日程第一 諸般の報告
- 2:◯議長(岩村進次君) この際、諸般の報告をいたします。
知事から平成二十二年度男女共同参画の推進に関する施策の実施状況に関する年次報告がありましたので、これを各位のお手元に送付いたしました。
次に、知事から平成二十二年度観光振興に関する施策の実施状況に関する年次報告がありましたので、これを各位のお手元に送付いたしました。
次に、十月七日、議員定数等調査特別委員会から提出されました委員会提出第四号議案は、各位のお手元に送付いたしました。
以上、御報告いたします。
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〔年次報告は掲載省略〕
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日程第二 第百九号議案平成二十三年度愛知県一般会計
補正予算から第百三十一号議案名誉県民の選定
についてまで及び専決第五十号愛知県県税条例
の一部改正について
- 3:◯議長(岩村進次君) 次に、各常任委員会に付託いたしました第百九号議案平成二十三年度愛知県一般会計補正予算から第百三十一号議案名誉県民の選定についてまで及び専決第五十号愛知県県税条例の一部改正についてを一括議題といたします。
直ちに各常任委員長の報告を求めます。
地域振興環境委員長杉浦孝成議員。
- 4:◯六十六番(杉浦孝成君) 地域振興環境委員会に付託されました議案は、第百九号議案平成二十三年度愛知県一般会計補正予算一件であります。
本議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 5:◯議長(岩村進次君) 健康福祉委員長浅井よしたか議員。
- 6:◯三十五番(浅井よしたか君) 健康福祉委員会に付託されました議案は、第百九号議案平成二十三年度愛知県一般会計補正予算一件であります。
本議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 7:◯議長(岩村進次君) 産業労働委員長峰野修議員。
- 8:◯六十一番(峰野修君) 産業労働委員会に付託されました議案は、第百九号議案平成二十三年度愛知県一般会計補正予算外五件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第百九号議案、第百十号議案及び第百十六号議案から第百十九号議案までは、いずれも全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 9:◯議長(岩村進次君) 農林水産委員長森下利久議員。
- 10:◯六十二番(森下利久君) 農林水産委員会に付託されました議案は、第百九号議案平成二十三年度愛知県一般会計補正予算外一件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第百九号議案及び第百二十四号議案は、いずれも全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告を申し上げます。(拍手)
- 11:◯議長(岩村進次君) 建設委員長神野博史議員。
- 12:◯六十五番(神野博史君) 建設委員会に付託されました議案は、第百九号議案平成二十三年度愛知県一般会計補正予算外六件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第百九号議案、第百十三号議案、第百二十号議案から第百二十三号議案まで及び第百二十五号議案は、いずれも全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 13:◯議長(岩村進次君) 文教委員長長江正成議員。
- 14:◯三十六番(長江正成君) 文教委員会に付託されました議案は、第百十四号議案愛知県スポーツ振興審議会条例の一部改正について一件であります。
本議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 15:◯議長(岩村進次君) 警察委員長中村すすむ議員。
- 16:◯五十三番(中村すすむ君) 警察委員会に付託されました議案は、第百九号議案平成二十三年度愛知県一般会計補正予算一件であります。
本議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 17:◯議長(岩村進次君) 総務県民委員長酒井庸行議員。
- 18:◯六十四番(酒井庸行君) 総務県民委員会に付託されました議案は、第百九号議案平成二十三年度愛知県一般会計補正予算外十件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第百九号議案、第百十一号議案、第百十二号議案、第百十五号議案及び第百二十六号議案は、いずれも全員一致をもって原案を可決すべきものと決し、第百二十七号議案から第百三十一号議案までは、いずれも全員一致をもって同意すべきものと決し、専決第五十号は全員一致をもって承認すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
- 19:◯議長(岩村進次君) 以上で各常任委員長の報告は終わりました。
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- 20:◯議長(岩村進次君) これより第百二十六号議案町を市とすることについてに対する討論に入ります。
討論の通告により発言を許可いたします。
石井芳樹議員。
〔四十五番石井芳樹君登壇〕(拍手)
- 21:◯四十五番(石井芳樹君) 私は、ただいま議題となっております第百二十六号議案町を市とすることについて、賛成の意見を申し上げ、議員各位の御賛同を賜りたいと存じます。
江戸時代に尾張徳川氏の管理地として、北熊村、大草村、前熊村、岩作村、長久手村と五つの村が存在をし、明治三十九年に上郷村、岩作村、長湫村が合併をして、現在の行政区域としての長久手村が誕生してからことしで百五年になります。
長久手の地名は、そもそも長く続く湿地という地形に由来し、文献上では、中世末期の検地帳でその地名が確認されるなど、古くから使われてきた由緒ある地名であります。
歴史上では、天正十二年、一五八四年に羽柴秀吉軍と徳川家康軍が唯一大規模な戦闘を繰り広げた小牧・長久手の戦いの舞台として知られております。
合戦跡地には、今でも国指定史跡となり、家康が軍議の際に腰をかけたと伝わる床机石や、戦死者を祭った首塚など、多くの史跡が町西部から中央にかけて残されております。
現在、その合戦の激戦地には、リニモ長久手古戦場駅があり、町の第五次総合計画では、新たな町の顔、シンボルコアとして位置づけられており、長久手の新しい中心地として生まれ変わろうとしております。
長久手町は、昭和四十六年の町制施行前、昭和三十年代までは町の大半が農村地帯でありましたが、昭和四十三年の東名高速道路名古屋インターチェンジの開通や、翌昭和四十四年の地下鉄東山線の藤が丘延伸などに伴い、長久手町の人口は急増するところとなりました。
町では、昭和四十九年に第一次総合計画を策定し、土地区画整理事業による市街地整備を推進するとともに、緑のマスタープランにより緑地の保全を進めることによって、西部を中心とした都市部と、東部の丘陵地を中心とした良好な自然環境をあわせ持つ住宅都市として発展してまいりました。
今では、愛知県立大学を初め四つの大学が立地する文教都市として整備が進められており、中学校の増設、中央図書館、文化の家などの整備を進め、ベルギーのワーテルロー市との姉妹都市提携をするなど、教育、文化、国際交流にも力を注いでまいりました。
そして、まだ記憶に新しいところでは、二〇〇五年、長久手町の旧愛知青少年公園をメーン会場として開催されました日本国際博覧会、愛・地球博では、二千二百万人の来場者にお越しをいただき、その際、町内を挙げて取り組んだおもてなしボランティアの精神は、今なお町内各団体に受け継がれております。
この万博を境に、長久手町では、名古屋瀬戸道路の長久手インターチェンジが整備をされ、また、地下鉄東山線藤が丘駅から町内を東西に貫いて愛知環状鉄道八草駅につながる東部丘陵線リニモも開通をいたし、町内六つの駅が整備をされ、町の形も大きく変わりました。
あわせて、ハード面のみならず、町では、愛・地球博の開催地として、その理念や成果をまちづくりに生かしていくこととし、平成二十一年三月に策定した第五次総合計画において、まちの将来像を「人が輝き 緑があふれる 交流都市 長久手」として、現在の都市機能を拡充しつつ、さまざまな交流をはぐくみ、環境に配慮した豊かな自然をあわせ持つ魅力あるまちづくりを進めているところであります。
その成果のあらわれとして、町の人口が市制施行に必要な五万人以上となることが確実となる中で、基礎自治体としての体制を一層強化するため、市制施行を目指し、準備が進められてきました。
昨年十一月には、全世帯を対象に行った市制施行のアンケート調査では、七割以上の方から市制への賛成の回答をいただき、それを受けて、本年二月には、諮問機関として設置された市制施行名称等検討委員会において、市の名称は長久手市がふさわしく、市制施行の時期は平成二十四年一月四日が適当であるとの答申がなされ、平成二十三年六月の長久手町議会に提出された長久手町を長久手市とすることについての議案は、大多数の賛成を得て可決をいたしました。長久手町から市制施行への申請を受け、知事においては、総務大臣との協議を調え、今議会に議案が提出されているところであります。
本議案が可決をされますと、知事においては、町を市とする処分がなされ、総務大臣による官報告示を経て、愛知県下三十八番目の市として長久手市が誕生いたします。
新たな長久手市は、東に大豊田、西に大名古屋に挟まれた地域であり、予算規模は、豊田は長久手の十倍、名古屋は長久手の百倍という両市のはざまで、今なお住民の方々からも市制施行に不安を感じられる皆さんもおみえになります。
しかしながら、進化論を提唱したダーウィンの言葉をかりれば、生物は、最も強い者が生き残るのではない。だからといって最も賢い者が生き残るわけでもない。唯一、生き残るのは変化できる者だけであるとの言葉を思い出します。
私たちは、この閉塞感あふれる時代だからこそ、新しい変化に向けて、町の希望に向けて、勇気を持って一歩を踏み出そうとしております。
あわせて、長久手町は、高齢化率一三・三%の県下一若い町であります。すなわち、多くの方々が移り住んでできた新しい町であります。それらの方々は、ふるさとはたがえど、そこに生まれてくる子供たちは、全員が長久手がふるさとであります。
これからは、長久手で生まれ育った人も、また、そこに生まれてくる子供たちも、さらには移り住んだ人々も、さまざまな価値観を共有して、すべての人が脳裏に浮かぶ、心安らぐ、心のよりどころとしてのふるさとを築いていかなければなりません。
私も、愛知郡選挙区選出の愛知県議会議員として、長久手町が長久手市となり、基礎自治体としての体制を一層強化され、さらには郷土愛あふれる魅力あるまちづくりを進められることを願ってやみません。
最後に、新しい長久手市の門出を祝し、満場の御賛同により御議決を賜るとともに、新しい長久手市のさらなる発展のため、皆様方の変わらぬ御理解と御支援をお願い申し上げ、本議案に対する賛成討論とさせていただきたいと思います。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
- 22:◯議長(岩村進次君) 以上で通告による討論は終わりました。
これをもって討論を終結いたします。
これより採決いたします。
総務県民委員長の報告のとおり、第百二十六号議案は原案のとおり可決することに決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 23:◯議長(岩村進次君) 御異議なしと認めます。よって、第百二十六号議案は原案のとおり可決されました。
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- 24:◯三十八番(神戸洋美君) 各常任委員長の報告のとおり、第百九号議案から第百二十五号議案までは原案のとおり可決され、第百二十七号議案から第百三十一号議案までは同意され、専決第五十号は承認されたいという動議を提出いたします。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
- 25:◯議長(岩村進次君) 神戸洋美議員の動議のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 26:◯議長(岩村進次君) 御異議なしと認めます。よって、第百九号議案から第百二十五号議案までは原案のとおり可決され、第百二十七号議案から第百三十一号議案までは同意され、専決第五十号は承認されました。
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日程第三 決算第一号平成二十二年度愛知県一般会計歳
入歳出決算から決算第十三号平成二十二年度愛
知県印刷事業特別会計歳入歳出決算まで
- 27:◯議長(岩村進次君) 次に、決算第一号平成二十二年度愛知県一般会計歳入歳出決算から決算第十三号平成二十二年度愛知県印刷事業特別会計歳入歳出決算までを一括議題といたします。
本件については、一般会計・特別会計決算特別委員長から閉会中継続審査したい旨の申し出がありました。
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- 28:◯議長(岩村進次君) お諮りいたします。一般会計・特別会計決算特別委員長の申し出のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 29:◯議長(岩村進次君) 御異議なしと認めます。よって、決算第一号から決算第十三号までは閉会中継続審査することに決定いたしました。
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日程第四 決算第十四号平成二十二年度愛知県県立病院
事業会計決算から決算第十八号平成二十二年度
愛知県臨海用地造成事業会計決算まで
- 30:◯議長(岩村進次君) 次に、決算第十四号平成二十二年度愛知県県立病院事業会計決算から決算第十八号平成二十二年度愛知県臨海用地造成事業会計決算までを一括議題といたします。
本件については、公営企業会計決算特別委員長から閉会中継続審査したい旨の申し出がありました。
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- 31:◯議長(岩村進次君) お諮りいたします。公営企業会計決算特別委員長の申し出のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 32:◯議長(岩村進次君) 御異議なしと認めます。よって、決算第十四号から決算第十八号までは閉会中継続審査することに決定いたしました。
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日程第五 議員定数等調査特別委員会の調査結果報告
- 33:◯議長(岩村進次君) 次に、議員定数等調査特別委員会の調査結果報告を議題として、委員長の報告を求めます。
なお、調査結果報告書は議席に配付いたしました。
議員定数等調査特別委員長直江弘文議員。
- 34:◯百二番(直江弘文君) それでは、私から議員定数等調査特別委員会の調査結果につきまして、お手元に配付しております委員会調査結果報告書に基づいて御報告申し上げます。
本委員会は、平成二十四年一月四日の愛知郡長久手町の市制施行に伴う県議会議員の選挙区の取り扱いについて、委員会を三回、理事会を一回開催し、鋭意調査を行ってまいりました。
八月十八日に開催した委員会におきましては、議員定数等関係法規及び市制施行に伴う愛知郡選挙区の取り扱いについて、議会事務局から説明を聴取するとともに、九月定例会を目途に結論を出すことを確認いたしました。
九月二十二日に開催した委員会におきましては、各会派から検討状況が報告され、十月七日に開催した委員会におきまして、市制施行に伴い定数一が配分される長久手市の区域については、単独で長久手市選挙区とし、定数が配分できない愛知郡の区域については、公職選挙法施行令第三条第一項ただし書きを適用して、日進市の区域と任意合区し、日進市及び愛知郡選挙区とすることを全会一致で決定いたしました。
また、本委員会におきましては、愛知県議会の議員の定数並びに選挙区及び各選挙区の議員の数に関する条例の改正案の提案を決定し、議長に提出いたしました。
以上、御報告申し上げます。
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日程第六 委員会提出第四号議案愛知県議会の議員の定
数並びに選挙区及び各選挙区の議員の数に関す
る条例の一部改正について
- 35:◯議長(岩村進次君) 次に、委員会提出第四号議案愛知県議会の議員の定数並びに選挙区及び各選挙区の議員の数に関する条例の一部改正についてを議題といたします。
直ちに提案者から提案理由の説明を求めます。
議員定数等調査特別委員長直江弘文議員。
〔百二番直江弘文君登壇〕
- 36:◯百二番(直江弘文君) ただいま議題となっております委員会提出第四号議案愛知県議会の議員の定数並びに選挙区及び各選挙区の議員の数に関する条例の一部改正について、提案理由の説明を申し上げます。
先ほど議員定数等調査特別委員会の委員長報告で申し上げましたとおり、来年の一月四日に予定されております愛知郡長久手町の市制施行に伴う県議会議員の選挙区の取り扱いについては、特別委員会において、全会派の意見が一致したところであります。
具体的には、市制施行に伴い、定数一が配分される長久手市の区域については、単独で長久手市選挙区とし、定数が配分できない愛知郡の区域については、日進市の区域と任意合区し、日進市及び愛知郡選挙区とするものであります。
今回提案いたしました条例の改正案については、こうした特別委員会の結果を踏まえ、委員会として提案したものであります。
その改正内容は、長久手市の区域を単独の選挙区とするとともに、日進市と愛知郡の区域を任意合区するため、条例の第二条の規定を改正するものであります。
以上、条例の改正案について提案の趣旨を説明してまいりました。
満場の御賛同を切にお願い申し上げまして、提案理由の説明といたします。(拍手)
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〔委員会提出議案は末尾付録に掲載〕
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- 37:◯三十九番(川嶋太郎君) ただいま議題となっております委員会提出第四号議案は原案のとおり可決されたいという動議を提出いたします。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
- 38:◯議長(岩村進次君) 川嶋太郎議員の動議のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 39:◯議長(岩村進次君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま議題となっております委員会提出第四号議案は原案のとおり可決されました。
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日程第七 意見書案(農林水産業に係る軽油引取税の免税措置等の継続について外五件)
- 40:◯議長(岩村進次君) 次に、意見書案でありますが、農林水産業に係る軽油引取税の免税措置等の継続について、地方財政の充実・強化について、放射能汚染対策の推進について、公立学校教職員派遣制度の早期構築について、地方消費者行政の充実・強化について、自治体クラウドの推進について、以上六件の意見書案がいずれも成規の手続を経て提出されております。
これを直ちに議題として、提案者から提案理由の説明を求めます。
- 41:◯三十八番(神戸洋美君) ただいま議題となりました六件の意見書案中、初めの三件について、私から提案理由の説明をいたします。
文案はお手元に配付してあるとおりであります。
まず初めに、農林水産業に係る軽油引取税の免税措置等の継続についての意見書案についてであります。
農林水産業は、県民が安全で安心できる豊かな暮らしづくりを進める上で欠かすことのできないものであります。
しかしながら、農林漁業者は、あらゆる努力をして生産コストの削減に努めているにもかかわらず、農林水産物の長期的な販売価格の低迷等により非常に厳しい経営状況に置かれております。
こうした中、農林水産業に係る軽油引取税の免税措置や、農林漁業用A重油に係る石油石炭税の免税・還付措置が平成二十三年度末で廃止されることとなっており、農林漁業者の経営がさらに圧迫され、農林水産業の規模の縮小が懸念されております。
そこで、国に対し、農林水産業に係る軽油引取税の免税措置を継続することなど、農林水産業の保護や、事業者の経営の安定化を図るための措置を講じられるよう要望するものであります。
次に、地方財政の充実強化についての意見書案についてであります。
東日本大震災の被災地にある地方自治体が今後復興を進めていくには、社会インフラの復旧や、地域経済の活性化だけでなく、地域ニーズの変化を的確にとらえ、医療・福祉施策などの取り組みを充実強化することが求められております。
また、これらの取り組みは、被災地以外の地方自治体においても必要とされており、その施策展開に要する財政需要は今後一層増大することが見込まれております。
こうした中、平成二十三年度地方財政計画においては、総額十七・四兆円の地方交付税を確保しているところでありますが、平成二十四年度においては、復興に係る事業費を確保しつつ、平成二十三年度と同規模の地方交付税の確保が求められております。
そこで、国に対し、復興に係る事業費については、被災地の地方自治体の財政が悪化しないよう、国の責任において確保することなど、地方財政の充実強化を図るための措置を講じられるよう要望するものであります。
次に、放射能汚染対策の推進についての意見書案についてであります。
三月十一日に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故により、全国各地で放射能汚染が大きな問題となっており、国民の健康に対する不安が増大しております。
特に、農産物については、暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されていることから、検査・監視体制を整備するとともに、安全な食品が流通する仕組みを確立し、風評被害を防ぐことが喫緊の課題となっております。
また、広範囲に及ぶ土地の除染や汚染瓦れきの処理については、特別措置法が成立したところでありますが、国においては、放射能汚染の情報公開と除染処理の安全性の確保が求められております。
そこで、国に対し、放射能汚染に対する検査・監視体制を早期に整備するとともに、検査、監視を実施する地方自治体への財政支援を充実することなど、放射能汚染対策の推進を図るための措置を講じられるよう要望するものであります。
以上、三件の意見書案について提案理由の説明をいたしました。
なお、提出先及び字句の整理については議長に一任いたしたいと思います。
切に満場の御賛同をお願いいたしまして、提案理由の説明といたします。
- 42:◯三十九番(川嶋太郎君) 次に、残りの意見書案三件について、私から提案理由の説明をいたします。
文案はお手元に配付してあるとおりであります。
まず初めに、公立学校教職員派遣制度の早期構築についての意見書案についてであります。
大規模地震や豪雨等の非常災害時において、被災地に派遣された教職員は、現地の学校現場における復旧支援に大きく貢献してきたところであります。
東日本大震災においても、派遣教職員は、学校機能の回復に向けた応急支援に加え、被災児童生徒の心のケアや、学習のおくれに対する個別指導など、さまざまな役割を果たしており、その重要性が改めて認識されております。
しかしながら、大規模災害時における教職員派遣については、国としての明確なスキームが存在していないため、対応が迅速に進まないのが現状であり、制度の確立が喫緊の課題となっております。
そこで、国に対し、大規模災害時における自治体間の教職員派遣を迅速かつ適切に行うため、東日本大震災で明らかになった諸課題について、十分な検討を行うとともに、公立学校教職員派遣制度の早期構築に積極的に取り組まれるよう要望するものであります。
次に、地方消費者行政の充実・強化についての意見書案についてであります。
近年、食の安全・安心に対する消費者の信頼を揺るがす事件など、暮らしの土台そのものを揺るがす問題が多数発生しており、消費者の不安、不信が高まっております。
こうした中、地方自治体においては、地方消費者行政の充実強化を積極的に図ることが求められておりますが、国からの財政支援は期間が限定されているのが現状であります。
また、住民に一番身近な基礎自治体において、住民が安心して相談できる窓口を実現するためには、小規模な自治体に配慮した制度や、消費生活相談員の専門性の向上などに向けた制度を整備することが不可欠であります。
そこで、国に対し、地方消費者行政活性化交付金等の延長も含め、継続的かつ実効的な財政支援を行うことなど、地方消費者行政の充実強化を図るための措置を講じられるよう要望するものであります。
次に、自治体クラウドの推進についての意見書案についてであります。
地方自治体がネットワークを利用して情報システムの集約や共同利用を図り、業務データやソフトウエアを効率的に運用する自治体クラウドの取り組みが広がりつつあります。
国においても、開発実証事業の実施、ガイドラインの策定など、推進に向けた取り組みが進められているところであります。
自治体クラウドは、情報システムの運用経費を削減できるなど、さまざまな利点がある一方で、従前のシステムをクラウドに更改する際、データ移行に多額の費用を要すること等が推進の阻害要因となっております。
そこで、国に対し、データの標準的な表現形式の構築に向けた取り組みを進め、異なる事業者のシステム間においても円滑な移行が可能となる環境を整備することなど、自治体クラウドを推進するための措置を講じられるよう要望するものであります。
以上、三件の意見書案について提案理由の説明をいたしました。
なお、提出先及び字句の整理については議長に一任いたしたいと思います。
切に満場の御賛同をお願いいたしまして、提案理由の説明といたします。
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- 43:◯議長(岩村進次君) ただいま提案者から説明がありました六件の意見書案は可決することに決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 44:◯議長(岩村進次君) 御異議なしと認めます。よって、六件の意見書案は可決されました。
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日程第八 各常任委員会及び議会運営委員会における閉
会中の継続調査について
- 45:◯議長(岩村進次君) 次に、各常任委員会及び議会運営委員会における閉会中の継続調査についてを議題といたします。
各常任委員長及び議会運営委員長から議席に配付いたしました一覧表のとおり閉会中の継続調査の申し出がありました。
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- 46:◯議長(岩村進次君) 各委員長の申し出のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 47:◯議長(岩村進次君) 御異議なしと認めます。よって、各委員長の申し出のとおり閉会中の継続調査を決定いたしました。
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日程第九 議員の派遣について
- 48:◯議長(岩村進次君) 次に、議員の派遣についてを議題といたします。
お諮りいたします。議席に配付してあります文書のとおり議員を派遣することに決定いたしまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 49:◯議長(岩村進次君) 御異議なしと認めます。よって、議席に配付してあります文書のとおり議員を派遣することに決定いたしました。
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- 50:◯議長(岩村進次君) 以上で本議会に付議されました案件はすべて議了いたしました。
これをもって本日の会議を閉じ、平成二十三年九月定例愛知県議会を閉会いたします。
午前十時四十四分閉会
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閉 会 式
午前十時四十四分開式
- 51:◯事務局長(平松直巳君) ただいまから閉会式を行います。御起立願います。
〔全員起立〕
〔議長岩村進次君登壇〕
- 52:◯議長(岩村進次君) 閉会に当たり、ごあいさつを申し上げます。
議員各位には、九月定例愛知県議会に付議されました諸議案を初め、当面する県政の重要課題について、終始御熱心に審議を進められましたことに対し、衷心より敬意と謝意を表するところであります。
当局におかれましては、会期中に各議員から述べられました意見を十分に尊重され、県政の運営に格段の御尽力をいただきますよう希望するものであります。
今議会の運営に当たり、議員各位を初め理事者並びに関係各位の御協力に対し、心から感謝を申し上げます。
すがすがしい秋を迎え、皆様方には、一層の御自愛の上、御活躍を賜りますようお願い申し上げまして、閉会のごあいさつといたします。ありがとうございました。(拍手)
〔知事大村秀章君登壇〕
- 53:◯知事(大村秀章君) 閉会に当たりまして、私からも一言ごあいさつを申し上げます。
このたびの定例県議会に提案をいたしました各議案につきましては、議員の皆様方におかれまして十分に御審議をいただき、また、各議案はすべて御議決をいただき、厚く御礼を申し上げます。
御議決をいただきました各議案は、審議経過を十分尊重いたしまして、適切な運用をしてまいります。また、御要望いただきました各事項につきましては、今後慎重に検討し、努力をしてまいります。
深まり行く秋を迎えまして、議員の皆様方には、十分に健康に御留意をしていただきまして、県政発展のために格別の御尽力を賜りますようお願いを申し上げ、閉会のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
- 54:◯事務局長(平松直巳君) これをもちまして閉会式を終わります。
午前十時四十六分閉式